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ホキ250形285初代 |
私有貨車 |
形式 |
▲ホキ190形 |
番号 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
貨車にはさまざまな珍車があるが、中には「奇車」さらには「怪車」というべきものが存在する。今回紹介する車両は、まさに「怪車」と呼ぶにふさわしいものだ。 ホキ250形は30トン積カーバイト専用車で、昭和31〜37年に98両が製作され、昭和38年のホッパ車改番でホキ6000形となった形式である。 ホキ285は昭和33年10月三菱製で、279からの7両同時に製作されたうちの一両である。どこが「怪車」なのかは、写真を見れば一目瞭然であろう。カーバイトホッパ車特有の、車体側面にある取卸口が、全く見当たらないのだ! |
種明かしをすれば、写真と反対側には通常通り4個の取卸口が装備されている。つまり本車は左右非対称構造を持つ車両だったのだ。セメント専用車などのエアスライド車では、吐出口が片側にしかないものもあるが、ここまで大胆な設計は小生の知る限り他に例を見ない。 所有者は三菱化成工業KK・常備駅は黒崎であった。車票挿しの下にあるのは「梅小路経由」の木札だが、経由により反対向にならないための配慮と思われる。昭和38年の改番でホキ6035となり、昭和42年2月に塩浜に異動した。更に昭和43年4月に鐘淵化学工業KKに移籍し高砂港駅常備となったが、昭和46年6月に廃車されている。 |
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●類似形式 ホキ6000形6039 昭和34年三菱製。類似車かつ後継ロットであるホキ289の改番後の姿。 【特別編349】030217作成、040521R4、040803リンク追加、051026リンク追加、071022R4A2、080813R4BY。 |
【写真1349】 ホキ250形285 P:吉岡心平所蔵