吉岡心平のマーク

タム20900形20950

私有貨車

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タム20800形
タム22000形

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ロット表


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特別編264
特別編266

積荷
●構造

入口


 ヨンサントウのダイヤ改正では、多数の老朽貨車が北海道に封じ込められた。今回紹介するタム20900形はその一つで、タム900形カセイソーダ液専用車のうち、1段リンクで残された車両を改番した形式である。

 タム20950は、タム950として昭和23年11月東洋レーヨンで製作された。戦災国鉄貨車の台枠を流用した戦災復旧車で、台枠の特徴から種車は昭和初期製のワムだったようだ。なおタム948,949も同一ロットだが、これらは昭和34年にタム3900形に改造されている。
 タンク体は復旧時に新製したもので、細身のドームや古めかしいドーム蓋など、戦前製の面影を残

した設計である。4本あるタンク帯金や、内外で形態の異なるタンク受台などは、当時製作された東洋レーヨン製タンク車に見られる特徴だ。なお頑丈なタンク手摺は、後から追加されたものである。

 落成時の所有者は曹達商事KK・常備駅は安治川口であった。常備駅は昭和26年11月に名電築港、昭和41年9月には北海道の豊沼に異動した。豊沼に移ってからは、濃硫酸の仮専用として使用されていたらしい。ヨンサントウを目前にした昭和43年8月にタム20900形に改番され、昭和45年5月には社名がカタカナのソーダ商事KKに変更された。写真はこの時代に撮影されたものである。昭和50年6月に廃車となった。 


カセイソーダ液専用車のガイド

●関連形式 タ2000形2002  10トン積アルコール専用車、タム900形972の改造車。

        タム4900形4909 15トン積亜硫酸パルプ廃液専用車、タム900形970の改造車。

        タム5900形5905 14トン積二硫化炭素専用車、タム900形982の改造車。


【特別編265】020907作成、020912リンク追加、021008誤記訂正、021017リンク追加、040501R4、070621
R4A2。

タム20900形20950の写真

【写真1265】 タム20900形20950 昭和46年9月17日 国鉄輪西職場にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】