吉岡心平のマーク

タム400形1619

私有貨車

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タム300形
タム500形

 番号
[ロット表]

タム1613
タム1666

 ページ
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特別編190
特別編192

積荷
●構造

入口


 今回は日産化学のタム400形を紹介する。

 同社とタム400形15トン積濃硫酸専用車との縁は古く、昭和3年に遡る。同社の前身である大日本人造肥料がア2560M44形として製作した2両がそれで、昭和3年10月の大改番でタム400形402,403となった。
 また同社は屈指の大ユーザーで、ざっと調べただけでも、タム402〜412,417〜423,428,438,439,442〜444,470,1607,1614〜1620,1636〜1640,1644〜1655の50両は日産化学に在籍した実績があった。

 タム1619は昭和28年4月造機で、1614〜1620の7両ロットの一員として製作された。
 設計比重は1.83・タンク容積は8.5m3であっ

た。外観は戦後製タム400形の典型例で、戦前のプラクティスとは正反対の、細くて長いタンク体を装備した。ちなみにタンク寸法は直径1,332mm・長さ6,450mmであった。
 これは台枠に長さ7,050mm・軸距3,900mmと国鉄有蓋車に準じたものと採用したためで、戦災復旧車で培った構造を、新車に応用したものと推察される。
 同時に異様に長いセンタアンカ部や、不釣合いに小さなドームなど、アンバランスな魅力も兼ね備えていた。走り装置は1段リンクで落成後、ヨンサントウで2段リンクに改造された。

 所有者は日産化学工業KK・常備駅は速星で、これは生涯変わらなかった。昭和58年10月に廃車となった。


●関連形式 タム4700形4703 昭和35年造機で、タム1613〜1617を改造した。


タム400形1619の写真

【写真1191】 タム400形1619 昭和52年2月13日 村田駅にて P:吉岡心平


【特別編191】020420作成、030124リンク変更、040714R4、050115本文修正、050307R4A、070630R4A2、090501R4BY、131110R4C。