吉岡心平のマーク

タム500形525

私有貨車

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タム400形
タム600形

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[ロット表]


タム531

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特別編731
特別編733

積荷
●構造

入口


 今回は戦前製のタム500形のうち、最多を占める新潟製を取り上げる。なお当時の同社製タム500形には比重が0.72と0.73の2種類あるが、本車は後者のグループである。

 タム525は昭和10年12月新潟で、518〜527の10両ロットとして製作された。

 設計比重は0.73・タンク容積は21.0mであった。
 タンク体は普通鋼製で、寸法は直径1,890mm・長さ7,650mmであった。
 荷役方法は上入れ下出し方式だが、当時ガソリンは静電気による引火を気にして、マンホールから流下することをせず、タンク底部に達する液入

管を用いて注入した。ドーム上端に見えるのが、この液入管である。またドーム右側に見える小さな筒は吐出管の仕切弁のハンドル収納部である。
 台枠は平形で、長さは8,000mm・BC間距離は4,000mmであった。戦前の新潟製タンク車の特徴として側梁には150mmチャンネルを用い、端梁はプレス品である。ブレーキはKD203形空気+片側、走り装置は一段リンク式であった。

 落成時の所有者は小倉石油KK・常備駅は入江から昭和15年4月に新興に移動した。昭和16年8月、合併により日本石油KK所有となり、昭和23年4月には柏崎に移動した。昭和27年頃に下松駅常備となり、ヨンサントウでは2段リンク式に改造されたが、昭和45年7月廃車となった。


タム500形525の写真

【写真1732】 タム500形525 P:吉岡心平所蔵


【特別編732】061228作成R4A、071125R4A2、081115R4BY、130428R4C。