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タサ1000形1007 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
戦前期のボギータンク車ではガソリン専用のタサ700形と、アルコール専用のタサ3000形(特別編73を参照)が有名だが、それに続くものとしてベンゾール専用のタサ1000形がある。 タサ1007は昭和15年6月日車製の20トン積ベンゾール専用車で、同時に1006〜08の3両が製作された。戦前期の日車製タンク車は形式により設計プラクティスが相違しており、中には珍奇な車両も散見されるが、本車は至極おとなしい外観である。特徴と言えるのは、タンク踏板が3段になっている点と、タンク帯金・受台廻りの処理に見出される程度だ。 |
台車は当時の標準台車であるTR20を装備して落成したが、昭和45年の第一次台車改造でTR41Dに交換された。 落成時の所有者は日本製鉄KK・常備駅は西八幡であった。昭和15年9月から戦後にかけて、専用種別は石油類に変更されていた。所有者は昭和25年7月に過度集中力排除による企業分割で八幡製鉄KK、昭和31年9月には化学部門の分離独立により八幡化学工業KK、昭和45年5月に再合併により新日本製鉄化学工業KKと変遷した。運用は第27週で紹介したタサ1050形と共通で、写真は越中島駅にメチルナフタリンを積載してきた際の姿である。誕生から40年を迎えた昭和54年4月に廃車となった。 |
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●関連形式 タサ1050形1050(第27週) 戦後製の増備車。 タサ3000形3000(特別編73) 戦前製タンク車の標準として。 【特別編49】010429作成、010713本文修正+リンク追加、011016リンク追加、040202R4、050414R4A、070622 |
【写真1049】 タサ1000形1007 昭和49年5月14日 越中島駅にて P:吉岡心平