吉岡心平のマーク

タム9400形9400

私有貨車

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タム9300形
タム9500形

 番号
ロット表


タム9403

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第300週
第302週

積荷
●構造

入口


 タム9400形は15積塩酸専用の小さなボギー車。誕生の経緯は既にタム9403の稿で解説したので、こちらをご覧頂きたい。

 タム9400と9401は昭和45年9月日立製であった。

 設計比重は1.16・タンク容積は12.9m3であった。
 このロットのタンク体は一風変わっており、タンク鏡板は耐候性高張力鋼・胴板は普通鋼と両者を混用している。このため板厚は鏡板9mm・胴板9mmと通常より鏡板が3mm薄くなった。何故このような構造を取ったかは不明だが、軽量化のためでないことは確かだ。タンク寸法は直径1,550mm・長さは7,360mmで、内面には厚さ5mmの

天然ゴムライニングが施されていた。
 荷役装置は空気圧による上出し方式で、配管・弁装置は、塩酸専用車の常識としてフランジ構造のドーム頂板に纏められていた。
 台枠は平型で、当時製作中のタキ5450形の設計を転用したため、長さは8,960mm・BC間距離は5,660mmと端数が付いている。ブレーキはKD+両側で、ブレーキ手摺の付根に見られるヒレ状補強はこの時期の日立製の特徴であった。台車は落成時からTR41Dであった。

 落成時の所有者は東洋曹達工業KK・常備駅は周防富田であった。駅名は昭和55年10月に新南陽に、社名は昭和62年9月に東ソーKKと変わった。宇部港・大竹など近距離の輸送に活躍していたが、平成12年6月に廃車となった。


●関連形式 タム9800形9801 良く似たボギーアミノ酸専用車。昭和55年日車製で日本陸運産業KK向。


【第301週】060604作成R4A+タム9403よりロット表を移設、060810ロット表R2、070722ロット表R3+R4A2、
080524誤記訂正、090210R4BY。


タム9400形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
9400,9401 S4509 日立   東洋曹達工業KK
9402 S4807 日車 ソーダ商事KK
9403,9404 S4906 三菱 東洋曹達工業KK
9405〜9409 S不明 日車▲ タム9800 9800〜9804 日本陸運産業KK

タム9400形9400の写真

【写真301】 タム9400形9400 昭和50年2月28日 周防富田駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第35巻に「P02058」として収録されています。