吉岡心平のマーク

タキ35000形36089

私有貨車

 形式
索引

タキ30200形
タキ38000形

 番号
[ロット表]

タキ36074
タキ36107

 ページ
索引

第301週
第303週

●積荷
●構造

入口


 タキ35000形標準タンク車の中で、末期に製作されたロットを取り上げよう。

 タキ36089は昭和48年8月日車製で、36080〜36099からなる20両ロットの一員であった。

 このロットは、台車にTR41Cに代えて合成制輪子付のTR41Gを採用した点が特徴だ。ところが数ヶ月後にはTR41Eが標準となったため、TR41G付は本ロットだけの希少種となったのである。
 また上廻りでも、タンク受台が奇妙な形なのは写真からも明瞭だが、センタアンカのボルト数が通常の15本から13本になるなど各所に変化が見られる。変更理由については諸説あるが、当時進んでいた私有貨車設計基準の見直しを、35系にも厳格に適用したためと思われる。

 タンク体は35系特有のC3タイプ異径胴で、材質は耐候性高張力鋼、寸法は従来と同一であった。このロットは航空燃料輸送用として製作されたため、タンク内面には純度保持を目的にエポキシ樹脂コーティングが施されていた。なお以前から、特定のロットが同一仕様で製作されている。
 台枠は35系独特の中梁省略形で、寸法はこれまでと同一であった。ブレーキは積空+両側だが、台車に合成制輪子を用いたTR41Gを装備したため、シリンダ径は従来のものより細くなった。側ブレーキ梃子受も、上端を台枠上に突出させることでブレーキストロークを稼いでいる。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は郡山であった。写真は石岡駅で撮影したもので、百里基地へ航空燃料を輸送中の一齣である。


タキ35000形36089の写真

【写真302】 タキ35000形36089 昭和49年5月11日 石岡駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第11巻に「P00630」として収録されています。


【第302週】060611作成R4A、070916R4A2、081006R4BY、130830R4C。