吉岡心平のマーク

タム9500形9500

私有貨車

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タム9400形
タム9600形

 番号
ロット表


タム9502

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特別編12
特別編14

●積荷
●構造

入口


 今回は可愛らしいボギー車のタム9500形を取上げる。

 タム9500形は15トン積塩化パラフィン専用車で、昭和46〜49年に3両製作された。それまで製作されていたタム8700形2軸車が、「ヨンサントウ」改正に伴う貨物列車スピードアップによる2軸タンク車の新製禁止で増備できなくなったため、それに代わるボギー車として開発されたものである。もともと2軸車で済むものをボギー車にしたのだから,タンク体が小さいのは道理で、走行性能を確保すべくBC間距離を広く取ったため、タンク体はますます細く長くなり、なんとも情けない姿だ。

 タム9500は昭和46年3月日立製で、一両一ロットであった。
 タンク体はステンレス鋼製で、直径は1,550m

m・長さは7,460mmであった。周囲には保温用の厚さ100mmのウレタン断熱材と薄鋼板製のキセがある。
 荷役方式は下出しで、吐出管は偏って取り付けられているが、この種の割り切りは珍しい。
 台枠は平形で、長さは9,200mm・BC間距離は5,900mmであった。台車は落成時からTR41D−8で、通常よりオイルダンパが短かい。

 所有者は東洋曹達工業KK・常備駅は周防富田であったが、駅名は昭和55年10月に新南陽に改称された。運用先は東京の芝浦貨物駅にあった同社ストックポイントで、同社のリン酸タンク車なども姿を見せていた。その後、写真のタム9500はヤード系輸送全廃を目前にした昭和59年1月に廃車となったが、タム9501、02は平成7年1月まで生存していた。


●先輩形式 タム8700形8702 S4304日立製の先輩形式で2軸車。

●関連形式 タサ6100形6101 同時期製でスタイルが酷似した形式の例。


【特別編13】010122作成、010705写真1013の1追加+本文修正、020518リンク追加、020722リンク追加、
030820本文修正、040210R4、070721ロット表R3追加+R4A2。


タム9500形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
9500 S4603 日立 東洋曹達工業KK
9501 S4712 日立 東洋曹達工業KK
9502 S4903 三菱 東洋曹達工業KK

タム9500形9500の写真

【写真1013の1】 タム9500形9500 昭和50年2月28日 周防富田駅にて P:吉岡心平

タム9500形9500の写真

【写真1013の2】 タム9500形9500 昭和56年6月6日 芝浦駅にて P:吉岡心平