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タキ6500形6501 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
特有の香気で知られるアセトンだが、タンク車は僅かに1形式10両があるのみだ。これは設計比重が0.79と、ガソリン(0.73)とアルコール(0.8)の中間に位置するため、これらのタンク車を臨時専用種別変更することで輸送出来ることによる。実際には古くはタキ3000形、最近ではタキ35000形やタキ7250形などがアセトン輸送に使用されているようだ。 タキ6500形はわが国唯一のアセトン専用車で荷重は30トン、昭和32〜40年に10両が製作された。もっとも最後の2両はタキ6900形30トン積アクリルニトリル専用車からの改造車である。 |
タキ6500と01は昭和32年10月川崎で製作された。外観・構造は標準的な30系タンク車で、変わった点は見られない。タンク内面は積荷の純度保持のため錫メタリコン処理が施されている。メタリコンとは、溶融した金属をスプレーして防食皮膜を形成する方法で、溶射とも呼ばれている。 落成時の所有者は第一物産KK・常備駅は桜島であったが、所有者は昭和34年3月の社名変更で三井物産KKとなった。常備駅は石油化学の発展と伴い、昭和45年11月に大竹、昭和62年に前川に異動した。三井石油化学のアセトン輸送に充当されていたが、平成3年8月に廃車となった。 |
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●関連形式 タキ3000形13349 並行製作されたガソリン専用車。外観は酷似していた。 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 旧形式 | 旧番号 | 落成時の所有者 |
1 | 6500,6501 | S3210 | 川崎 | 第一物産KK | ||
2 | 6502,6503 | S3405 | 東急 | 三井物産KK | ||
3 | 6504 | S3510 | 富士重 | 三井物産KK | ||
4 | 6505 | S3711 | 富士重 | 三井物産KK | ||
5 | 6506 | S3806 | 富士重 | 三井物産KK | ||
6 | 6507 | S3811 | 日車支店 | 日本瓦斯化学工業KK | ||
5 | 6508,6509 | S4007〜4010 | 三菱▲ | タキ6900 | 6906,6907 | KK化成水島 |
【写真63】 タキ6500形6501 昭和49年6月 村田駅にて P:吉岡心平
この写真は吉岡写真CD−ROM第11巻に「P00609」として収録されています。