吉岡心平のマーク

タム20500形22689

私有貨車


 「私有貨車セミナー」で人気のあった回に、「マルロタンク車特集」がある。ヨンサントウから30年を経て、「マルロ」誕生の顛末も昔語りとなったが、今回紹介するタム22689もその一員であった。

 タム22689はタム500形2689として昭和27年新潟で産声を上げた。同期生にはタム2686〜2709の24両があるが、所有者である日本石油のしきたりとして、新潟以外にも日車本店・汽車東京・帝車・三菱・富士車・日立と多数のメーカーで数両づつ競作した。

 外観はドラムカン型のドーム頂部が目立つ程度

で、2軸タンク車としても至極標準的な形態である。タンク受台廻りの作りなど、味タムとの類似性に気付かれる方も多いに違いない。

 所有者は日本石油KK・常備駅は落成以来一貫して本輪西で、道内の石油輸送に賞用された。このためヨンサントウでは、一段リンク式のまま北海道内専用車として残ることになり、昭和43年8月にタム20500形に形式変更された。写真は苗穂駅でのスナップで、石油の小口輸送がタンクローリー中心となった後も、国鉄部内向けの石油輸送はタム・タサなどの天国であった。昭和56年2月に廃車となっている。


ガソリン・石油類専用車のガイド(タ〜タサ編)

●関連形式 タム20080形20081(特別編79) マルロタンク車の仲間たち。

        タム23250形23297(第35週)   マルロタンク車の仲間たち。


【第62週】011104作成、011129リンク追加、040207R4、050425R4A、070710R4A2。

タム20500形22689の写真

【写真62】 タム500形22689 昭和49年7月24日 苗穂駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第10巻に「P00560」として収録されています。