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タキ9750形9750 |
私有貨車 |
形式 |
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■入口 |
タキ9750形は、悲運の形式である。日車が開発したタキ9900形異径胴タンク車に対抗して汽車会社が送り出した意欲作だったが、製作実績はタキ9900形の546両に対して19両と、圧倒的な敗北に終った。汽車は私有貨車の開発には消極的で、川崎が粉体タンク車により日車を猛追撃し、タキ1900形の成功により一時期は私有貨車製作のトップに立ったのとは対照的である。 10系タンク車の始祖となったタキ9750は、昭和37年12月に汽車東京で製作された。タキ3000形と同じ車体長・直円筒タンク体のまま荷重を5トン増とするため、タンク直径は150mm増の2,200mmとなった。なお9751以降は、タキ9900 |
形に対抗するためタンク体をC3s型異径胴とし、車体長を約700mm短縮したもので、設計思想的には全く別物と言って良い。 本車の特徴は、軽量化のためハット断面の高張力鋼製とした台枠構造にあり、この構造はタキ10000形を中心とした10系タンク車に引き継がれたが、やや強度的に余裕がなかったようで、タキ5750・10000形では中梁が座屈する事故を起こしている。 所有者は昭和石油KK・常備駅は浜川崎で、廃車となるまで変わらず、主に関東地区で運用されていたようである。昭和59年9月に廃車となった。 |
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ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 落成時の所有者 |
1 | 9750 | S3712 | 汽車東京 | 昭和石油KK |
2 | 9751〜9753 | S4009 | 汽車東京 | 丸善海運KK |
3 | 9754〜9758 | S4010〜4011 | 汽車東京 | 日本陸運産業KK |
4 | 9759〜9768 | S4109 | 汽車東京 | 昭和石油KK |
【写真21】 タキ9750形9750 昭和49年5月26日 塩浜操駅にて P:吉岡心平
この写真は吉岡写真CD−ROM第3巻に「P00126」として収録されています。
【第21週】010121作成、020228リンク追加、020908リンク追加、030627リンク変更、040207R4、050213R4A、 060505ロット表追加、060715ロット表R2、070716ロット表R3+R4A2、090124R4BY、100407R4B。 |