吉岡心平のマーク

タキ9750形9752

私有貨車

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タキ9700形
タキ9800形

 番号
ロット表

タキ9750
タキ9757

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特別編65
特別編67

積荷
構造

入口


 タキ9750形は既に第21週でトップナンバーを紹介したが、ここではタキ9751以降のグループを取り上げる。

 タキ9750形登場の経緯は第21週をご覧頂くとして、35トンガソリン標準車の座を賭けたタキ9900形との対決は、タキ9900形の圧勝に終った。そこで更なる戦いのため開発されたのがこのグループで、昭和40年10月から昭和41年9月にかけて、汽車東京で3ロット18両が製作された。

 このグループの特徴は、トップナンバーの弱点であったタンク体の長さを、葉巻形異径胴であるC3sタイプ異径胴を採用することで短縮し、タンク材質には耐候性高張力鋼(SPA)を採用して軽量化した点にあった。これらは当時開発が進められて

いたタキ35000形標準タンク車が用いた技術を一歩先取りしたものである。一方台枠はトップナンバーと同じく汽車自慢の構造で、高張力鋼をハット断面に加工したものだった。
 こうして汽車が復権をかけたタキ9751〜だったが、同期間の製作数で比較するとタキ9900形が155両に対して本形式18両と、トップナンバーの復讐を遂げるまでにはいかなかったようである。

 写真のタキ9752は、昭和40年9月に丸善海運KK向に製作された9751〜53の3両の一員で、常備駅は浜五井であった。この3両は生涯を通じて同じ経歴を辿り、所有者は昭和41年10月に丸善石油KK、昭和47年10月に日本石油輸送KKと変わったが、一貫して浜五井からのガソリン輸送に用いられ、平成7年5月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和40年9月
製造所   汽車東京
設計比重 0.73
タンク容積 48.0m3
●上廻り
タンク形態 異径胴(C3s)形ドーム付
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク両端直径 2,100mm
タンク中央直径 2,300mm
タンク長さ 12,120mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   枕梁間側梁省略形
長さ      12,820mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ9750形9752の写真

【写真1066】 タキ9750形9752 昭和49年1月19日 村田駅にて P:吉岡心平


【特別編66】010612作成、040207R4、050213R4A、060505ロット表追加、070912R4A2、090330R4BY、100531R4B、101126諸元追加。