吉岡心平のマーク

タキ3000形23004

私有貨車

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索引

タキ2800形
タキ3500形

 番号
[ロット表]

タキ13479
タキ23020

 ページ
索引

第21週
第23週

積荷
●構造

入口


 「私有貨車病」は感染してから重態になるまでに、いくつかの段階があるようだ。
 感染したばかりの第一期は、全形式制覇という急性症状に目がくらむが、慢性化した第二期は、所有者の違いなどに興味が沸いてくる。これが重症となって、メジャーな形式の珍所有者を探し求めるようになると、いよいよ第三期にも手が届こうというものである注。
 冗談はさておき、石油系タンク車の中には石油以外の積荷を運ぶために使用されていた車両が多々あった。最近では岩国を基地とした「亜硫酸パルプ廃液」などが有名だが、その昔は律儀に所有者も変更したため、妙な会社が石油系タンク車を所有することになった。

 タキ23004はタキ13496〜99、23000〜05の一員として、昭和35年6月に三菱で製作された。タキ3000形ガソリン専用車の中では最もあり

ふれた形態の一つで、カトー作Nゲージのモチーフとなったのもこのグループである。

 落成時の所有者は出光興産KK・常備駅は本輪西であった。その後昭和43年4月に雄別埠頭に常備駅変更されたのがきっかけで、昭和45年3月には日本化学飼料KKに譲渡され、常備駅も同社工場のある函館となった。なお同時にタキ13491、92も同じ運命を辿っている。
 その後はタキ8800形などと共通運用となり、北海道内での原料油輸送、本州への製品輸送などに活用されていた。写真は赤羽へ「ソリュブル」(フィッシュソリューブルの略で、魚を処理した際の液体成分、飼料などの原料となる)を輸送してきた際のもので、貨車から手前のタタキに停まったタンクローリーへ、直接荷卸ししていた。車体に標記された「揮発油専用」の文字がなかなかレトロである。昭和61年10月に廃車となった。


注 ちなみに小生は第四期 「貨車廢人」である。


■主要諸元
製造年   昭和35年6月
製造所   三菱
設計比重 0.73
タンク容積 41.0m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 2,050mm
タンク長さ 12,600mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      13,500mm
BC間距離  10,200mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KC254形
台車      TR41C形

タキ3000形23004の写真

【写真22】 タキ3000形23004 昭和49年5月8日 赤羽駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第3巻に「P00133」として収録されています。


【第22週】0010121作成、020922写真サイズ変更、040731R4、050330R4A、070716R4A2、090223R4BY、100515諸元追加+R4B。