タキ２０７００形２０７００

　タキ２０７００形は３５トン積トリクロールエチレン及びパークロールエチレン専用車で、昭和４６から６２年にかけて５両が製作された。なお最後の２両は、タキ１０７００形３５トン積希硝酸からの改造車である。

　本形式はタキ２００二代形３０トン積トリクロールエチレン専用車の拡大版として開発されたもので、合わせてパークロールエチレンの兼用車としたものである。

　製造時期が保安対策が強化される前なので、外観・構造はドームレスの直円筒タンク体を平形台枠に搭載した、至極標準的なもので、液入・液出管はタンク上部にこじんまりと纏められている。なお台枠端部にチャンネルを用いることで、アンチクライマー機能を持たせた設計は、この一つ前のタキ２０６００形から導入されたものである。

　所有者は関東電化工業ＫＫ・常備駅は渋川であった。昭和４０年３月に廃車となった。