吉岡心平のマーク

タキ20800形20800

私有貨車

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タキ20700形
タキ21000形

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第275週
第277週

●積荷
●構造

入口


 わが国の「加硫促進剤水溶液」輸送用タンク車は、一形式かつ一両しかない。
 積荷はジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムまたはカリウムの40%水溶液で、ゴムの加硫工程で使用する工業薬品であった。

 タキ20800は昭和46年3月日立製で、一形式一両であった。

 設計比重は1.18・タンク容積は29.6mである。
 タンク体は純度保持のためステンレス鋼製で、寸法は両端直径1,700mm・中央直径2,150mm・長さ10,000mmで、周囲には厚さ110mmのウレタン断熱材と薄鋼板製の保温キセが設置されている。本来の積荷では、断熱材は厚さ50

mmあれば十分だが、当初より他の積荷への転用を考えていたためである。
 荷役はタンク下部の吐出管を用いる下入れ・下出し方式で、タンク上部には窒素封入装置と荷卸し時に使用する空気流入弁が設けられている。
 台枠は35系標準で長さは10,800mm、ブレーキ装置は両側+KSD方式積空、台車はTR41Cである。

 落成時の所有者は住友化学工業KK・桜島駅常備であった。昭和49年1月に所有者は日本石油輸送KKに変わった。昭和60年10月に専用種別はラテックスに変更され、荷重も30トンに減少した。常備駅は昭和62年3月に名古屋南港、平成9年3月に郡山に変わり、平成12年6月に廃車となった。


タキ20800形20800の写真

【写真276】 タキ20800形20800 昭和49年12月23日 安治川口駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第16巻に「P00937」として収録されています。


【第276週】051211作成R4A、070826R4A2、090210R4BY、100507R4B。