吉岡心平のマーク

タキ20400形20402

私有貨車

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タキ20350形
タキ20500形

 番号
ロット表


タキ20406

 ページ
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特別編768
特別編770

積荷
●構造

入口


 パウダー状の塩化ビニール樹脂の輸送用貨車はホキ5800形ホッパ車がその嚆矢だが、圧送式荷役が可能なタンク車として初めて製作されたのがタキ20400形である。

 タキ20402は昭和45年11月日立で製作された第一ロットで、タキ20400〜20405の6両から構成されている。
 なお荷重は、落成時32トンに設定されていたが、実使用の結果満載時でも32トンの積載不能であることが判明したため、昭和46年初めに31トンに改訂減トンされた。

 使用圧力が2kg/cmを超えるタンク体は高圧ガス取締法に基づく第2種圧力容器の適用を受けるが、本形式は圧送圧力を2.5kg/cmに設定したため、タンク車では初めてこの適用を受けた。
 このためタンク体は第2種圧力容器構造規格を満たす構造とされ、定期的に耐圧検査と点検を受けている。

 設計比重は0.5・タンク容積は64mだったが、荷重変更に伴い62mに改訂された。

 外観・構造はタキ11500形圧送式セメント専用車を巨大化したもので、タンク体はF2タイプ異径胴、材質は耐候性高張力鋼製、板厚は胴板・鏡板共に6mmと薄い。タンク寸法は直径が両端2,300mm・中央2,900mm、長さは13,130mmと大型である。
 積込口部分は使用圧力増に対する強度増加のため特異な形状となっている。
 台枠はタキ11500形と似た中梁省略形で、長さは14,000mm・BC間距離は10,700mm、ブレーキはKE305形空気+手、台車はTR41Cであった。

 所有者は電気化学工業KK・常備駅は青海であった。吹田操の脇にあったストックポイントまで塩ビパウダーを輸送していた。平成3年12月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和45年11月
製造所   富士重
設計比重 0.5
タンク容積 62.0m3
タンク形態 異径胴(F2)形ドームレス
●上廻り
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板・鏡板6mm
タンク内面 厚さ0.8mm塩化ビニル
タンク両端直径 2,350mm
タンク中央直径 2,900mm
タンク長さ 13,130mm

●荷役方式
荷役方式 エアスライド+圧送式
●下廻り
台枠形式   枕梁間中梁省略形
台枠長さ   14,000mm
BC間距離  10,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ20400形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
20400〜20405 S4511 日立 電気化学工業KK
20406〜20409 S4604 富士重 呉羽化学工業KK
20410〜20412 S4709 富士重 日本ゼオンKK

タキ20400形20402の写真

【写真1769】 タキ20400形20402 昭和37年10月15日 郡山駅にて P:吉岡心平


【特別編769】070417作成R4A+ロット表R2、071230ロット表R3+R4A2、081120R4BY、131027諸元追加+
R4C。