吉岡心平のマーク

タキ20400形20406

私有貨車

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タキ20350形
タキ20500形

 番号
ロット表

タキ20402
タキ20410

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特別編174
特別編176

積荷
●構造

入口


 今回は「川本倉庫」所有のタキ20400形を取り上げよう。

 タキ20400形は31/32トン積塩化ビニル専用車で、昭和45〜47年に3ロット13両が製作された。デンカ、クレハ、そしてゼオンと、塩ビ大手メーカー各社が御用達である。荷重の書き方が奇妙なのは、32トン積で登場したが満載不可能であったため、31トン積に減トンしたためである。

 タキ20400形20406は昭和46年4月に富士重で、本形式の第二ロットであるタキ20406〜09の一員として製作された。
 なお荷重は最初から31トンである。タンク車を見慣れた人には富士重製とは思えず、むしろ日立製に見えるに違いない。それもその筈で、本形式

は「端数トン数」扱いで、国鉄が指定した設計をメーカーによらず採用したためである。

 タンク体は高張力製で、荷役方式はエアスライド+圧送式である。圧送距離を伸ばすため空気圧を最高使用圧力2.5kg/cmに高めたため、タンク体は第二種圧力容器となり、構造もこれに準拠したものとされた。

 落成時の所有者は呉羽化学工業KK・常備駅は勿来であった。昭和60年3月、川本倉庫KKに移籍し守山駅常備となった。写真では電気化学のタキ20400形と混用されているので、恐らくタキ12300・12400形とホキ5800形の置換用として、クレハで余剰となった車両を購入したと思われる。活躍の期間は短く、平成2年2月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和46年4月
製造所   富士重
設計比重  0.5
タンク容積 62.0m3
タンク形態 異径胴(F2)形ドームレス
●上廻り
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板6mm
タンク内面 塩化ビニル厚さ0.8mm
タンク両端直径 2,350mm
タンク中央直径 2,900mm
タンク長さ 13,130mm

●荷役方式
荷役方式 エアスライド+圧送式
●下廻り
台枠形式   中梁省略形
台枠長さ   14,000mm
BC間距離  10,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ20400形20406の写真

【写真1175の1】 タキ20400形20406 昭和50年2月20日 郡山駅にて P:吉岡心平

タキ20400形20406の写真

【写真1175の2】 タキ20400形20406 守山駅にて P:阿部貴幸

【阿部さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タキ20400形20408の写真

【写真1175の3】 タキ20400形20408 守山駅にて P:古谷雅之

【古谷さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編175】020305作成、030131リンク変更、040121R4、050414R4A、070417本文修正、071214R4A2、
081128R4BY、110104諸元追加+R4B。