吉岡心平のマーク

タサ3000形3069

私有貨車

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タサ2600形
タサ3200形

 番号
ロット表

タサ3043
タサ3076

 ページ
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特別編747
特別編749

●積荷
●構造

入口


 先日、新聞の投書欄に、「ガソリンへのバイオエタノール添加の記事を見たが、戦争中にも同じことがあった」との投書が掲載されていた。ガソリン混用の無水エタノール輸送車と言えばタサ3000形で、弊サイトでは既にトップナンバーを取り上げたが、今回は後期に製作されたロットを紹介する。

 タサ3069は昭和15年11月新潟製で、タサ3050〜3069からなる20両ロットの一員であった。

 設計比重は0.86・タンク容積は25.7mであった。
 タンク体は普通鋼製で、直径は2,000mm・長さは8,580mmであった。ドーム妻部には液入管を持ち、以前取り上げたタサ3000では撤去さ

れていたが、本車ではそのまま残されている。
 前後2分割のセンタアンカや、タンク帯金が枕枠下で固定される点は当時の新潟製タンク車の特徴であった。なおタンク梯子のステーに楕円形の穴があるが、これは後期製作分の特徴である。
 台枠は側梁省略形で、端梁はプレス品を用いていた。長さは9,800mm・BC間距離は6,600mm、ブレーキはKD254形空気+手、台車はTR20であった。

 落成時の所有者はアルコール輸送KK・常備駅は新興であった。昭和18年4月〜22年4月までの間は戦時増積で21トン積となっていた。昭和22年7月に内外輸送KK所有となってからは木崎→小林町→鹿屋→出水→門司と九州内を転々とし、昭和60年8月に廃車となった。


タサ3000形3069の写真

【写真1748】 タサ3000形3069 昭和55年12月29日 越中島駅にて P:吉岡心平


【特別編748】070201作成R4A、071011R4A2、081020R4BY、081020R4BY、100724R4B。