吉岡心平のマーク

タム3250形3329

私有貨車

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タム3200形
タム3400形

 番号
[ロット表]

タム3322
タム3331

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特別編716
特別編718

積荷
●構造

入口


 今回は、変わった加熱装置を持つタンク車を取り上げる。

 タム3250形は15トン積ベンゾール専用車だが、これに属するタム3329は3330との2両ロットとして、昭和31年5月汽車大阪で製作された。

 どこが変わっているのかは、写真を見れば一目瞭然である。タンク体の下半分が一回り太くなっているのだ。
 弊サイトの愛読者なら、保温キセ付タンク車の中に「外部ジャケット式加熱装置」を持つものがある事は、先刻ご存知だと思うが、これがその実体である。ジャケットとはどのようなものかが判る、活きた構造見本として貴重な存在と言って良い。

 設計比重は0.88・タンク容積は17.0m3であった。
 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板9mm・鏡板12mmと標準的であった。タンク寸法は直径1,852mm・長さ6,776mmで、ドームは小振りで汽車大阪製の特徴である。タンク下部にはこのロットの見所である温水ジャケットが取り付けられていた。
 台枠は平形で、長さは7,400mm・軸距4,200mmで、ブレーキはKD203形空気と片側、走り装置は落成時から2段リンク式であった。

 所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木であった。生涯を通してこれといった移動はなく、昭和48年8月に廃車となった。


タム3250形3329の写真

【写真1717】 タム3250形3329 昭和45年10月1日 二本木駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タンク側面にある「チュビ髭」水切りが面白い。


【特別編717】061031作成R4A、070716R4A2、081114R4BY、101226R4B、130721R4C。