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タム3400形3400 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
今回は「ムカデの足」のように並んだタンク受台で有名だったタム3400形をご紹介しよう。 タム3400形は15トン積メタノール専用車で、昭和27年4月汽車東京で製作された。メタノールの15トン車には、一年前にタム3700形が誕生しているが、タンク体材質がアルミ製となったため新形式とされた。後から出来たのに若形式となったのは、計画が先行していた為である。 本形式の成立にはいくつかの謎がある。鋼製タンク体が使用可能なメタノール用として、なぜ高価なアルミ製タンク体を使用したのか・・・ 当時の資料ではタム3400と3401の2両が計画されたにも拘らず、なぜ実現したのは1両だけなのか・・・ |
戦後のアルミ製タンク車の開発は、戦中期に量産された濃硝酸専用車であるタム100形の延長線上からスタートした。日立はその弱点を克服するべく、大型タンク受台等の新機軸を開発したが、汽車会社はタム100形の模倣に終始し、改良の跡は見られない。この後進性ゆえに生じた強度不足が、タンク体の変形・垂下を招き、後年タンク受台を製造時の8個から16個に増設したことの原因となっている。 落成時の所有者は日本水素工業KK・常備駅は宮下で、昭和46年6月に所有者は社名変更により日本化成KKとなった。小生が実見した時は、タム3700形と共に宮下から越中島へのメタノール輸送に使用されていたが、晩年はタンク体の変形が著しかった。昭和55年1月に廃車となった。 |
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【写真1044の1】 タム3400形3400 昭和49年3月5日 越中島駅にて
【写真1044の2】 タム3400形3400 昭和49年3月5日 越中島駅にて