吉岡心平のマーク

タム900形940

私有貨車

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タム800形
タム1700形

 番号
[ロット表]

タム915
タム952

 ページ
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特別編697
特別編699

積荷
●構造

入口


 初期のタム900形と言えば、タム200形の改造車か戦災復旧車のどちらか、と言うイメージがあるが、少数ながら新製車も存在した。

 タム936〜940は昭和24年2月日立造船で製作された。

 写真を見ると、どこかで見たようなスタイルだと思われるだろう。そう、戦前〜戦中に製作された大阪鉄工製のタム100形と瓜二つなのである。
 メーカーである日立造船は大阪鉄工の後身であり、戦後の混乱期に造船会社が車両を製作した中のひとつの例と言ってよいだろう。

 タンク体は普通鋼製で、直径1,400mm・長さは7,100mmと、タム100形とは直径は同一で

長さが300mm長い。腰の高いタンク体や幅広のタンク受台などの作りはそっくりだ。ドーム頂部は絞り加工が容易なアルミに適した形状を、そのまま真似て鋼製としたため、いささか作り難かったものと想像される。
 台枠は平型で長さは7,670mm・BC間距離は3,800mmで、これまた戦前の大阪鉄工製タム100形と同寸である。走り装置は1段リンクからヨンサントウで2段リンクとなった。

 落成時の所有者は大日本紡績KK・常備駅は西大垣であった。昭和34年2月には三菱モンサント化成KKに売却され、塩浜駅常備となった。昭和47年3月には更に旭硝子KKに移籍し、浜五井駅常備となったが、昭和50年8月に野田駅に移動し、昭和51年4月に廃車となった。


●関連形式 タム100二代形112(第274週) 昭和16年大阪鉄工製製で日産化学工業KK向、本車のプロトタイプと言える。


【特別編698】060816作成R4A、070718R4A2、081010R4BY。

タム900形940の写真

【写真1698】 タム900形940 昭和49年9月14日 村田駅にて P:吉岡心平