吉岡心平のマーク

タム500形2682

私有貨車

 形式
索引

タム400形
タム600形

 番号
[ロット表]

タム2656
タム2705

 ページ
索引

特別編688
特別編690

積荷
●構造

入口


 タム500形には謎の欠番がある。タム2683,2684の2両がそれだが、一部の資料では2682〜2684の3両ロットで製作となっている。今回はその片割れであるタム2682を紹介しよう。

 タム2682は昭和27年10月鉄道車両製で、実際は一ロット一両であった。

 ユーザーの大協石油は戦前の石油会社統合で誕生した会社で、戦後の私有貨車は、昭和24年3月に石油配給KKより戻されたタサ600形5両でスタートした。その後の増備は鉄道車両工業で昭和26年にタム4064、タム2668〜2670の順に製作、本ロットが3作目であった。鉄道車両製の私有タンク車は本車が最後となり、その後の大協石油の増備は、三菱・日立の二社に移行した。

 外観・構造は他社製と大きく変わらず、中でも主要寸法は飯野製に酷似している。設計比重は0.73、タンク容積は21.1mであった。
 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板9mm・鏡板12mm、寸法は直径1,890mm・長さ7,700mmであった。ドームは他社製より心持ち角張って見える。タンク受台は飯野製と同様に小型のもの8個であった。
 台枠は平形で、長さは8,000mm・軸距は4,100mmで、走り装置は(一段)リンク式で落成後、ヨンサントウで二段リンクに改造された。

 所有者は大協石油KK・常備駅は四日市港であった。昭和31年12月に浜川崎、昭和37年6月に四日市、昭和38年5月に八戸と移動し、昭和50年12月に廃車となった。


タム500形2682の写真

【写真1689】 タム500形2682 昭和50年7月20日 郡山駅にて P:永島文良

【永島さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編689】060724作成R4A、070711R4A2、081008R4BY、110729R4B。