吉岡心平のマーク

タキ18600形18613

私有貨車

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タキ18500形
タキ18700形

 番号
解説


タキ18622

 ページ
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特別編685
特別編687

積荷
●構造

入口


 タキ18600形は25トン積の液化アンモニア専用車。同種の車両には昭和38年以降製作されたタキ4100二代形があるが、本形式はタキ25000形LPガス専用車の設計を取り入れたため新形式となった・・・ とは言うものの、大きな設計変更点はTR207台車の採用程度で、敢て別形式にすることもなかったように思われる。

 タキ18613は昭和45年7月川崎で製作された。タキ18600〜18620と21両に上る大規模ロットで、製造月も5〜8月に亘っていた。
 化学工業のコスト削減で、最も有効とされるのは生産規模の増大である。この観点から東北肥料では自社の小規模プラントを廃止し、同じ三菱系肥料メーカーであった日本化成から、液化アンモニアを購入することとした。この工場間輸送用に大量増備されたのが本ロットである。

 タンク体は高張力鋼製で、板厚は胴板13mm・鏡板14mmである。ちなみにタキ4100二代形とは鏡板が2mm薄くなった点が異なる。寸法は直径1,960mm・長さ15,890mmで、周囲には75mm厚グラスウール断熱材と薄鋼板からなるキセを持っていた。
 台枠は平形で、長さは16,200mm・BC間距離12,900mm、ブレーキは片側+KE形空気、台車はTR207Bであった。タキ4100二代形は手ブレーキだったので、台枠はこれから800mm短縮され、台車もTR41Dから大きく進歩した。

 所有者は日本化成KK・常備駅は宮下であった。写真は宮下〜羽後牛島間で4〜5両連なって運用中の姿である。8両は日陸に売却されたが、残る13両は昭和60〜平成2年にかけて廃車された。本車は昭和62年3月に姿を消している


■主要諸元
製造年   昭和45年7月
製造所   川崎
ガス定数 1.86
タンク容積 46.8m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形
タンク材質 高張力鋼(HT55)
タンク板厚 胴板13・鏡板14mm
タンク直径 1,960mm
タンク長さ 15,890mm
断熱設備 厚さ75mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 マンホール弁式
●下廻り
台枠形式   平形
台枠長さ   16,200mm
BC間距離  12,900mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KE305形
台車      TR207B形

タキ18600形18613の写真

【写真1686】 タキ18600形18613 昭和45年8月15日 盛岡駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

台車は平軸受のTR207Bで、台枠に見えるのは運用表示板。落成直後なのでまだピカピカだ。


【特別編686】060714作成R4A、070918R4A2、081009R4BY、131130諸元追加+R4C。