吉岡心平のマーク

タサ5100形5100

私有貨車

 形式
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▲タサ5000形
タサ5200形

 番号
ロット表


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特別編684
特別編686

積荷
●構造

入口


 タサ5100形は20トン積ホルマリン専用車で、既に図面編で紹介したが、その後写真が発見されたため、ここに改めて解説する。

 タサ5100は昭和34年12月三菱で製作された。一形式一両であった。

 様々な構造が交錯したホルマリン専用車の系譜では、三菱が好んで製作したキセ付ステンレス製タンク体の系統に属する。同種の車両は、昭和34年8月江戸川化学向に製作したタム3098が嚆矢で、本形式はこれをサイズアップしたボギー車版と言って良いだろう。翌35年にはタキ8000形30トン車が登場し、昭和36年には三菱化成向に本車を大型化したバージョンが8007〜8010として製作されている。

 タンク体はステンレス鋼製で、板厚は胴板8mm・鏡板10mmと比較的厚目で、寸法は直径1,635mm・長さ9,270mmと細くて長い。外周には保温のため65mm厚のグラスウール断熱材と薄鋼板からなるキセがあった。
 荷役方式は、マンホールと吐出管を用いた通常の上入れ下出し方式であった。
 台枠は平形で、長さは10,000mm・BC間距離6,700mm、ブレーキは片側+空気、台車はTR41Bであった。

 所有者は江戸川化学工業KK・常備駅は金町であった。会社名は三菱江戸川化学KK、と変わったが、昭和46年頃に常磐線を走行中、事故に巻き込まれ脱線・転覆し、あわれ廃車となった。写真は国鉄工場内に放置された除籍後の姿である。


★形式図 タサ5100形(図面編3)

●関連形式 タキ8000形8010 昭和36年三菱製で、本形式の拡大版。


【特別編685】060710作成R4A、070806R4A2、081011R4BY。

タサ5100形5100の写真

【写真1685】 タサ5100形5100 昭和48年10月14日 国鉄大宮工場にて P:永島文良

【永島さんから貴重な写真を提供して頂きました】

台車はTR41Cなのが気になるのだが・・