吉岡心平のマーク

タキ8000形8026

私有貨車

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タキ7950形
タキ8050形

 番号
解説

タキ8023

 ページ
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特別編610
特別編612

積荷
●構造

入口


 タキ8000形30トン積ホルマリン専用車は、外観・構造がバラエティに富むことで有名だが、今回は他形式からの改造されたキセ付ステンレスタンク体の車両を紹介する。

 タキ8026と27は、昭和44年4月汽車東京でタ580形597と1588からそれぞれ改造された。種車は10トン積液化アンモニア専用車で、前者は昭和25年新潟、後者は昭和26年三菱製で、命数の尽きた高圧ガスタンク車の活用例であった。ちなみに後者と同一ロットの写真は特別編にあるのでご覧頂きたい。

 全体のスタイルは、同一所有者が昭和41〜43年に三菱で新製したタキ8021〜25に酷似し、設計比重1.08・タンク容積27.6m3もほぼ同一であった。

 新製されたタンク体はステンレス鋼製で、板厚は胴板6mm・鏡板8mmと原型となった三菱製より薄い。タンク寸法は直径1,950mm・長さ9,610mmで、周囲には厚さ50mmのグラスウールと薄鋼板製のキセがあった。
 台枠は平形で、種車のものを切り継ぎ、長さ10,600mm・BC間距離7,300mmに延長した。ブレーキは種車時代のものを流用したKE形+手、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は三菱江戸川化学KK・常備駅は速星であった。昭和46年12月の合併で、社名は三菱瓦斯化学工業KKに変わった。晩年はさまざまな化学薬品の輸送用として用いられ、昭和56年10月に新崎駅常備となった。その後、専用線の廃止で平成7年12月に藤寄駅常備となり、平成12年11月に廃車となった。


■主要諸元
改造年   昭和44年4月
改造所   汽車東京
設計比重 1.08
タンク容積 27.7m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレス鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク直径 1,950mm
タンク長さ 9,610mm
熱絶縁   厚さ50mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      10,600mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ8000形8026の写真

【写真1611】 タキ8000形8026 平成7年5月6日 新崎駅にて P:吉岡心平


【特別編611】050801作成R4A、070620R4A2、080920R4BY、100412R4B、140105諸元追加+R4C。