吉岡心平のマーク

タキ10950形10950

私有貨車

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タキ10900形
タキ11000形

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特別編609
特別編611

積荷
●構造

入口


 今回は、保安対策後の富士重製硝酸タンク車の第一号車で、平成時代に日産化学が量産したタキ10700形のプロトタイプとなった、タキ10950形を紹介しよう。

 タキ10950形は35トン積甲種硝酸専用車としてはタキ8200形に次ぐ形式だが、保安対策後の新規格に適合した標準車として開発された。タンク材質は本形式からステンレス鋼に変更された。

 設計比重は1.62・タンク容積は21.6m3であった。保安対策後の硝酸系タンク車は、空容積を15%と大きく取ったため、タンク体は容積の割りに大型である。
 なお本形式は後(昭和62年頃?)に甲種硝酸から希硝酸に専用種別を変更し、その際荷重も28トンに減トンされている。

 外観・構造は、バランスの良く取れたドームレスの化成品タンク車であった。  タンク材質はステンレス鋼だが、希硝酸用のSUS304と異なり、耐食性に富んだSUS316材を使用した。板厚は胴板8mm・鏡板9mmで、タンク寸法は直径1,850mm・長さ9,570mmであった。
 台枠は平形で、長さ10,600mm・BC間距離は7,300mm、ブレーキは手+積空、台車はTR213Cであった。

 所有者は日産化学工業KK・常備駅は速星であった。希硝酸に種別変更後は、タキ10700形に混じって越中島駅などへの運用に活躍していたが、最近はタンクコンテナへの移行により暇を持て余していたようである。小型であることも災いして、タキ10700形より一足早く、平成16年10月に姿を消した。


●同一専用種別 タキ12050形12050 昭和57年の増備車で、タキ1500形の改造転用車となった。


■主要諸元
製造年   昭和55年11月
製造所   富士重
設計比重 1.62
タンク容積 21.6m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 ステンレス鋼(SUS316)
タンク板厚 胴板8・鏡板9mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ 9,570mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      10,600mm
BC間距離  7,300mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD180−254形
台車      TR225形

タキ10950形10950の写真

【写真1610】 タキ10950形10950 平成5年1月30日 越中島駅にて P:吉岡心平


【特別編610】050727作成R4A、070916R4A2、081005R4BY、130722諸元追加+R4C。