吉岡心平のマーク

タム4000形4000

私有貨車

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タム3900形
タム4500形

 番号
[ロット表]


タム4010

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特別編583
特別編585

積荷
●構造

入口


 タム4000は、タム4000形15トン積石油類専用車のトップナンバーとして、タム4000〜4005の6両ロットで、昭和12年9月汽車東京で製作された。
 当時15トン積の石油類専用車としては既にタム700形があったが、専用種別は「種別なし」であり、一方本形式は初めから重油専用として落成したため、新形式になったものと思われる。

 外観・構造は、昭和10年代に入ってからの製作でもあり、タンク組立は溶接、タンク固定はセンタアンカ方式と、近代のタンク車として標準的な作りであった。
 興味深いのはタンク受台で、何故か三井三池線内用タンク車と構造が酷似している。

 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板8mm・鏡板

10mmと薄目だ。タンク寸法は直径1,800mm・長さ7,000mmと切りの良い数字である。
 台枠は長さ7,300mm・軸距4,000mmで、側梁に150mm高さのチャンネルを使った華奢なものであった。走り装置は1段リンク式からヨンサントウで2段リンク式に改造された。

 落成時の所有者は三井物産KK・常備駅は石油だったが、石炭液化の流れに乗って昭和16年5月に大牟田駅常備となり、所有者も同年12月に三井化学工業KK所有となった。その後、会社名は昭和20年8月日本人造石油KK、昭和24年9月三池合成工業KK、昭和44年1月三井コークス工業KKと変遷したが、一貫して三井三池を基地に運用されていた。昭和56年10月に廃車となったが、その後も暫くは三池鉄道線の線内輸送に使用されていた。


タム4000形4000の写真

【写真1584】 タム4000形4000 昭和57年3月2日 宮浦駅にて P:吉岡心平


【特別編584】050502作成R4A、050507本文修正、071124R4A2、081224R4BY、130728R4C。