吉岡心平のマーク

タキ7300初代形47374

私有貨車

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タキ7250形
▼タキ7300二代形

 番号
解説

タキ47325
タキ57301

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索引

特別編572
特別編574

積荷
●構造

入口


 先日、友人から鉄道雑誌の一ページを見せられ、思わず絶句した。それは貨物列車の俯瞰写真で、その中に積込ハッチが2列に並んだタキ7300形が写っていたのである・・・
 種を明かせば、野沢石綿セメントKKが所有したタキ7300形60両が、問題の車両だったのだ。

 タキ47374は昭和40年5月日立製で、タキ47339〜88の50両ロットの一員として製作された。野沢のセメタキとしては、昭和39年日立製のタキ37361〜70に続く2ロット目であった。

 設計比重は1.25、タンク体は普通鋼製のFE2形異径胴、寸法は両端直径2,050mm・長さ8,830mmで、これらは他社向と同一値であった。

 一方、野沢向の特徴は、3個づつ2列に並んだ積込口である。ホッパ車では普通に見られる構成だが、粉体タンク車では珍品と言って良いだろう。またタンク踏板も幅広であった。
 台枠は粉体タンク車特有の中梁省略形で、長さは10,000mmと従来車と変らず、ブレーキ装置は空気+手、台車はTR41Cである。

 落成時の所有者は野沢石綿セメントKK・常備駅は彦根であった。昭和41年5月に合併で住友セメントKK所有となり、美濃本巣駅に移動した。タキ1900形の増備で大越駅に転属した仲間もあり、これが問題の写真になったものと思われる。
 閑話休題、タキ47374は昭和43年8月に彦根駅常備に戻り、昭和59年8月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和40年5月
製造所   日立
設計比重 1.45
タンク容積 28.0m3
●上廻り
タンク形態 異径胴(FK2)形
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板6/8mm・鏡板8mm
タンク内面塗装 ビニローゼ#100
タンク両端直径 2,058mm
タンク長さ 8,830mm
●荷役方式
荷役方式 エアスライド式
●下廻り
台枠形式   中梁省略形
長さ      10,000mm
BC間距離  6,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ7300初代形47374の写真

【写真1573】 タキ7300初代形47374 昭和48年1月11日 彦根駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編573】050326作成R4A、070724R4A2、081222R4BY、100409R4B、131003諸元追加+R4C。