吉岡心平のマーク

タキ17800形17800

私有貨車

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タキ17600形
タキ17900形

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ロット表


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特別編571
特別編573

●積荷
構造

入口


 タンク車の歴史の謎の一つに、キセ付35系と17系の競合関係がある。その一例がタキ17800形であった。

 タキ17800形は30トン積パラフィン専用車として昭和44年10月日車支店で2両1ロットが製作された。タキ6150形の増備だが、既にタキ17000形が開発されていたため、同形式のマイナーチェンジ版となった。この際、キセ付35系とする選択は無かったのだろうか。

 外観はタキ17000形石油類専用車に酷似するが、設計比重が0.75と軽いため、ほぼ同サイズながら荷重は5トン少ない。

 タンク体は17系特有のF3タイプ異径胴で、材質は耐食性高張力鋼、内面には亜鉛系防食塗料が塗装されていた。寸法は両端直径1,950mm・

中央直径2,500mm・長さ10,340mmで、長さはタキ17000形より200mm短い。周囲には保温のため厚さ100mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセが、内部には大容量の加熱管が各々設置されていた。受台は押え金方式で、断熱のため一部にFRPを使用していた。
 台枠は17系標準の中梁省略形で、長さは11,150mm・BC間距離は7,950mmだがオーバーハング長さは非対称で手ブレーキ側が200mm長い。ブレーキ装置は積空ではなくKE形空気+手、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は日本石油KK・常備駅は新興であった。タキ6150形と共通で、富田や四日市港へのパラフィン輸送に充当されていた。その後、平成10年4月に日本石油輸送KKに移籍し郡山駅常備となったが、平成11年11月に廃車となった。


●同一専用種別 タキ6150形6150 先輩形式で、タキ11000形の前期形と後期形の折衷的設計である。

●関連形式    タキ17000形17000 昭和44年日車支店製で日本石油KK向。


【特別編572】050316作成R4、050410R4A、070713R4A2、090106R4BY。

タキ17800形17800の写真

【写真1572】 タキ17800形17800 日時不明 知多駅にて P:吉岡心平