吉岡心平のマーク

タキ17600形17603

私有貨車

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タキ17500形
タキ17800形

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ロット表


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特別編82
特別編84

積荷
●構造

入口


 タキ17600形は30トン積の金属ナトリウム専用タンク車で、昭和45年8月に5両、同年10月に3両の計8両が日車支店で製作された。
 積荷の金属ナトリウムは反応性が高く危険度が高いため、全体構造は高圧ガスタンク車に準じたものとされ、弁類はタンク中央に設けられた円筒型のプロテクタに収納されている。輸送の安全度を向上するため、液体で積込み後、固体化して輸送し、再融解して取り卸すという特殊な荷役方法を採用した。このためキセ内部には、積荷の冷却・加熱用の外部加熱管が設置され、タンク上部に見える何やら不思議なモニュメントこそ、通油管のマニフォールドである。

 落成直後はさておき、金属ナトリウムの輸送自

体は多く無かったようで、一時期は大半が二硫化炭素の輸送に転用されていた。その後昭和54年9月には写真の17603を含む5両が日本ポリウレタンに譲渡され、MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)輸送に使用されるようになった。譲渡後にはタンク体キセの更新を受けているが、本車のシンボルである油加熱装置はそのまま残されていた。

 落成時の所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木である。昭和54年9月に日本ポリウレタン工業KK所有・周防富田常備(後に駅名変更で新南陽)となった。私有コンテナ輸送への移行により平成8年1月に廃車となったが、日本曹達KKに残った車両より短命であった。


■主要諸元
製造年   昭和45年8月
製造所   日車支店
設計比重  0.92
タンク容積 32.6m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板2mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ  12,620mm
熱絶縁   厚さ100mmグラスウール
付帯設備 外部油加熱管
●荷役方式
荷役方式  上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   枕梁間側梁省略形
長さ       13,000mm
BC間距離   9,700mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ17600形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
17600〜17604 S4508 日車支店 日本曹達KK
17605〜17607 S4510 日車支店 日本曹達KK

タキ17600形17603の写真

【写真1083の1】 タキ17600形17603 昭和60年7月20日 稲沢駅にて P:吉岡心平

タキ17600形17603の社紋の写真

【写真1083の2】 タキ17600形17603の社紋 昭和60年7月20日 稲沢駅にて P:吉岡心平


【特別編83】010729作成、040131R4、050410R4A、070610R4A2、070823ロット表R3追加、090706R4BY、131007諸元追加+R4C。