吉岡心平のマーク

タキ15700形15709

私有貨車

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タキ15600形
タキ15800形

 番号
ロット表

タキ15707

 ページ
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特別編447
特別編449

●積荷
●構造

入口


 99系と異なり、35系は多数の化成品タンク車を輩出した。なかでもキセ付のグループは、独特の風格があり、好きな車両のひとつであった。

 タキ15700形は35トン積メチルメタアクリレート専用車で、昭和44〜48年に11両が製作された。メーカーは日立・富士重・日車と、キセ付35系を製作したメーカーが全て揃っており、各社の特徴が容易に比較出来る点で興味深い。

 タキ15709は本形式の最終ロットで、昭和48年3月富士重で15710と一緒に製作された。
 設計比重は0.94・タンク容積は37.2m3であった。タンク体が同サイズのタキ16200形と比較すれば、容積が1m3ほど小さくなっているが、これは空気中の酸素による重合防止効果を狙い、空容積を大きく確保したためである。
 葉巻状のC3タイプ異径胴を採用したタンク体はステンレス製で、寸法は両端直径1,850mm・中

央直径2,300mm・長さ11,000mmであった。重合防止のため、タンク周囲には保冷用として厚さ110mmと重装備なウレタン断熱材と薄鋼板製のキセが設置されていた。
 荷役方式は吐出管を用いた下出し方式であった。ちなみにサイズ・外観共に酷似していたタキ16200形は上出しである点が異なる。
 台枠は35系標準の中梁省略形で、長さは11,500mm・BC間距離は8,500mmであった。時節柄ジャッキ受が新型となっているが、35系では珍しい。ブレーキは積空+手、台車は強化型側枠を用いたTR41Cであった。

 所有者は内外輸送KK・常備駅は熱田で、昭和59年2月の貨物駅廃止で中条に移動した。平成に入り、35トン積メタノール積に専用種別変更されたが、平成12年2月に廃車となった。なお僚車の15710は平成7年9月に本形式中で最初に姿を消している。


●同一専用種別 タキ7100三代形7102 昭和43年日立製、30トン積の先輩形式。


■主要諸元
製造年   昭和48年3月
製造所   富士重
設計比重 0.94
タンク容積 37.2m3
●上廻り
タンク形態 異径胴(C3)形ドームレス
タンク材質 ステンレス鋼(SUS304)
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク両端直径 1,850mm
タンク中央直径 2,300mm
タンク長さ 11,000mm
熱絶縁   厚さ110mmウレタン
付帯設備 吸湿装置
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   35系標準
台枠長さ   11,500mm
BC間距離  8,500mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD254−305形積空
台車      TR41C形

タキ15700形15709の写真

【写真1448】 タキ15700形15709 昭和61年1月19日 汐見町駅にて P:吉岡心平


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追加、070723R4A2、090311R4BY、130808諸元追加+R4C。