吉岡心平のマーク

タキ42300形42304

私有貨車

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タキ42250形
タキ42350形

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[ロット表]


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特別編446
特別編448

●積荷
●構造

入口


 「硫酸ヒドロキシルアミン水溶液ってなあに?」と言われても、右往左往するのが普通の人だろう。

 タキ42300形は35トン積硫酸ヒドロキシルアミン水溶液専用タンク車で、昭和53年12月若松車両製で1ロット5両が製作された。同社が製造したタンク車としては、最後の作品であった。
 積荷は硫酸に溶解されているため、設計比重は1.34と大きい。タンク体は耐食性の高いステンレス鋼(SUS316L)製で、寸法は直径1,900mm・長さ10,200mmであった。サイズ的にはタキ18500形に近い。冷却による結晶析出を防止するため、タンク周囲には外部加熱管があり、その廻りには75mmグラスウールと薄鋼板からなる保

温キセが設置されていた。タンク受台は途中に折目のあるが、これは保温カバーの下部を絞ったためで、あまり例が無く珍しいものの一つである。
 台枠は標準的な平形で、長さは11,400mm・BC間距離は8,100mm、ブレーキは積空+手、台車は当時の標準台車のTR225であった。

 落成時の所有者は三菱化成工業KK・常備駅は黒崎で、会社の名称は昭和63年5月に三菱化成KK・平成6年10月に三菱化学KKと変わったが、運用区間は一貫して黒崎から名古屋臨海の昭和町であった。恐らくナイロン原料のオキシム製造に使用されたものと思われる。平成 年に全車一斉に廃車となり、形式消滅した。


タキ42300形42304の写真

【写真1447】 タキ42300形42304 昭和63年4月30日 東港駅にて P:吉岡心平


【特別編447】031225作成R4、050430R4A、070609R4A2、090311R4BY、100902R4B。