吉岡心平のマーク

タキ11200形11211

私有貨車

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タキ11000形
タキ11250形

 番号
ロット表

タキ11209

 ページ
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特別編443
特別編445

積荷
●構造

入口


 今回は35トン積リン酸専用車であるタキ11200形の中でも、最後となったロットを取り上げる。
 リン酸専用車は、比重が塩酸と濃硫酸の中間にあるため、どちらの設計に準じるかはメーカーで異なっていた。中でも日車は塩酸系・川崎は濃硫酸系の代表と言って良いだろう。

 タキ11211は11210〜11213の一員として、昭和53年4月川崎宇都宮で製作された。
 外観・構造は、写真の通り整ったスタイルで、上記したようにタキ29300形濃硫酸専用車に酷似していた。設計比重は1.71・タンク容積は20.4mで、在来車より比重が著しく大きいが、これは保安度向上により空容積を増加したためで、実質的な寸法は在来車とほぼ同一であった。
 タンク体は耐候性高張力鋼製で、内面は厚さ3

mmのゴムでライニングされていた。寸法は直径1,850mm×長さ8,820mmで、タキ29300形とは長さが僅かに(60mm)長いだけである。
 荷役方式は上出しだがS字管はなく、シンプルな作りであった。板状のプロテクタは安全弁の保護用である。
 台枠は通常の平形で、長さ10,300mm・BC間距離7,000mmはタキ29300形より各々300mm長い。台車はTR225であった。

 所有者はKKサン化学・常備駅は太郎代であった。会社名は昭和58年4月にコープケミカルKKに変わった。昭和63年11月に廃車となった。同社所有のタキ11200〜05も前後して廃車されたので、運用廃止による余剰化と思われる。僅か10年の命であった。


■主要諸元
製造年   昭和53年4月
製造所   日車
設計比重 1.71
タンク容積 20.4m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板8mm・鏡板9mm
タンク内面 ゴム厚さ3mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ 8,820mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      10,300mm
BC間距離  7,000mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD180−254形積空
台車      TR225形

タキ11200形11211の写真

【写真1444】 タキ11200形11211 昭和60年6月15日 藤寄駅にて P:吉岡心平


【特別編444】031211作成R4、050202R4A、070826R4A2、080209本文修正、090129R4BY、100719諸元
追加+R4B、131101R4C。