吉岡心平のマーク

タキ26100形26101

私有貨車

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タキ26000形
タキ26200形

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[ロット表]


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特別編442
特別編444

●積荷
●構造

入口


 タキ26100形は35トン積アミノカプロラクタム水溶液専用車で、昭和50年に1ロット6両が製作された。資料ではこのロットの約一月後に7両目となるタキ26106の新製が計画がされていたが、実現しなかったようだ。積荷はα-アミノ-ε-カプロラクタムの65%水溶液で、飼料添加物の原料であったらしい。

 タキ26101は他の5両と一緒に、昭和50年9月富士重で製作された。
 本形式は、タキ17500形に続いて二重壁(ダブルウオール)式断熱構造を採用したことで知られている。ダブルウオール式の詳細は私有貨車図鑑などを参照頂きたいが、断熱性能に優れるが構造複雑で高コストとなる欠点があり、我国では普及しなかったことは残念であった。
 設計比重は1.11・タンク容積は31.5m3で、タンク形状は粉物に似たFV2タイプ異径胴、外タ

ンク体は耐候性高張力鋼、内タンク体はステンレス鋼とされた。内外タンク体の隙間190mmには、ウレタン断熱材が現場発泡された。また外タンク体と台枠とは、8本の大型補強環で機械的に結合されていた。
 積込みは通常の上入れ・下出し方式だが、配管やマンホールは、保温カバーに収められている。
 台枠は粉物タンク車に似た中梁省略形で、長さ11,320mm・BC間距離8,020mmと半端な寸法となった。台車はTR225だが、タンク車では初採用である。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は郡山であった。写真は66ナイロン原料のAH塩(アジピン酸・ヘキサメチレンジアミン塩)を東名古屋港から延岡へ輸送していた際のものである。昭和60年に32トン積ラテックス専用に変更され、平成14年末では現存している。


【特別編443】031210作成R4、050504R4A、070904R4A2、090311R4BY。

タキ26100形26101の写真

【写真1443】 タキ26100形26101 昭和60年6月2日 東港駅にて P:吉岡心平