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タム20500形22529 |
私有貨車 |
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形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
今回は、戦中製最後のタム500形で、その後タム20500形になった車両を紹介する。 戦争中に作られたタム500形は、2ロット31両があり、昭和17年製のタム590は既に解説したが、残り30両は1ロットとして昭和18年2〜4月に新潟で製作された。番号はタム2500〜2529と飛番となり、本車はそのラストナンバーであった。 基本設計は一年前に作られたタム590に準じるが、タンク帯金の位置は、同時期に作られたタム800形に準じたものに変更された。また戦中製タンク車のお約束として、タンク踏板や標記板は木製化されている。ちなみにタンク手摺は後天的に追加されたものだ。 |
台枠は平形だが、側梁は150mmチャンネルのためいささか華奢に見える。ばね吊り受部分に見える補強は、登場時からのものである。 タム2529として落成時は、石油配給統制KK・柏崎駅常備であった。戦後は連合軍専用車となったが、昭和24年12月に出光興産KKに移籍し、東室蘭常備となった。常備駅は昭和26年2月に本輪西に移り、タム22529への改番を迎えた。その後も道内での石油輸送に使用されていたが、昭和47年7月に日本化学飼料KK・函館駅常備となり、その後は魚油やソリュブル(フィッシュ・ソリュブルの略で、魚油を絞った際に出る水溶性のエキス分)などを輸送していた。本形式では最後まで残った一両で、昭和59年3月に廃車ととなった。 |
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【写真1418】 タム20500形22529 昭和54年7月12日 函館駅にて P:遠藤文雄
【遠藤さんから貴重な写真を提供して頂きました】