吉岡心平のマーク

タキ8400形8406

私有貨車

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タキ8350形
タキ8450形

 番号
ロット表

タキ8400
タキ8408

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特別編397
特別編399

積荷
●構造

入口


 今回は我国初のオールアルミ車として有名なタキ8400形を解説しよう。
 タキ8400形アルミナ専用車は、日軽金が自社材料の宣伝のため川崎車両と共同開発したものである。車体全てをアルミ合金製として自重を14トン以下とし、荷重40トンを初めて実現した。

 タキ8406は昭和36年7月川崎製で、一両一ロットであった。
 設計比重は0.7と軽く、タンク容積は57.1m3と巨大である。タンク材質はA5083アルミ合金を我国で初めて採用した。板厚は胴板・鏡板共に6mmで、従来より大幅に薄い。形態はFE2タイプ異径胴で、寸法は長さ13,700mm・両端直径2,170mm・中央縦径2,739mmと大型である。タンク体と台枠は、帯金の代りに球面座ボルトで締結されている。

 台枠は中梁省略タイプだが、側梁は250×80mmのチャンネルを背中合わせに組立て、アイ断面とした。この組立はリベットによったため、台枠には無数のリベットが点在し、本形式の特徴となっている。寸法は長さ14,300mm・BC間距離10,950mmであった。
 ブレーキと緩衝器は、タキ50000形に適用された積空ブレーキと油圧緩衝器をそのまま転用した。台車はそれ自体を軽量化くし、バネを大積空比に適合させるため、独自開発の川崎601A台車を使用している。

 所有者は日本軽金属KK・常備駅は三保であった。タキ7400や8450形と共に、三保から同社新潟工場へのアルミナ輸送に使用され、上越線で良く見ることが出来た。清水港線廃止に伴う運用終息により、昭和59年4月に廃車となった。


●参考文献 「アルミナ専用車の解説」 私有貨車セミナー第91回(レイルマガジン210号/2001年3月)


■主要諸元
製造年   昭和36年7月
製造所   川崎
設計比重 0.7
タンク容積 57.1m3
●上廻り
タンク形態 異径胴形
タンク材質 耐蝕アルミニウム合金
タンク板厚 胴板・鏡板6mm
タンク両端直径 2,170mm
タンク長さ 13,700mm

●荷役方式
荷役方式 エアスライド式
●下廻り
台枠形式   中梁省略形(アルミ製)
長さ      14,300mm
BC間距離  10,950mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD254−356形積空
台車      川崎601A形

タキ8400形8406の写真

【写真1398】 タキ8400形8406 昭和59年3月4日 三保駅にて P:吉岡心平


【特別編398】030707作成、030727リンク追加、031228R4、050406R4A、050511リンク+ロット表追加、
060723ロット表R2、070715R4A2、070922ロット表R3、080809参考文献追加、090407R4BY、130409R4C、130724諸元追加。