吉岡心平のマーク

タキ20000形20022

私有貨車

 形式
索引

タキ19700形
タキ20100形

 番号
解説

タキ20017
タキ20028

 ページ
索引

特別編358
特別編360

●積荷
構造

入口


 曽我さんのリクエストは、内外のタキ20000形である。確かに同社と石油類タンク車の取合せは異様だが、さてその実体は如何に・・・

 タキ20000形は35トン積石油類専用車で、昭和39〜43年に33両が製作された。99系に対抗した10系の中では、善戦した形式と言えるであろう。C重油の輸送タンク車はキセ付となるため、99系ではなくフレーム付の11系となったことが幸いしたものだが、どうしても車体長が長くなる欠点は解消できなかった。

 タキ20022は昭和42年9月川崎製で、同時にタキ20018〜22の5両が製作された。本形式で最多を占める川崎−モ−ビルの組合せだけに、特に変わった点は見られない。
 タンクには軽量化のため耐候性高張力鋼を用い、周囲には100mmと厚いのグラスウール断熱

材、内部には重装備の加熱管装置が設置されていた。ドームは特有の小判形である。
 台枠は10系特有の側梁省略タイプで、中梁はハット型にプレス成型した高張力鋼を用い、長さは12,000mmであった。ブレーキは大自重のため積空でなくKE形で、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者はモービル石油KK・常備駅は浮島町であった。昭和44年3月には北海道の本輪西に異動したが、昭和51年8月に僚車であるタキ20018〜20と一緒に内外輸送KK・新興駅常備に変わった。さてその用途だが、なんとアルコール原料となる糖蜜の輸送用で、合同酒精のタキ3600形やこれも内外所有となっていたタキ45000形と混用されていた。写真は積込基地であった伏木でキャッチしたものである。写真のタキ20022と20は昭和60年6月、残り2両は平成元年10月にそれぞれ廃車となった。


【特別編359】030311作成、030627リンク追加、040122R4、050331R4A、060704リンク追加、070409R5X、080505R4BY。

■主要諸元
製造年   昭和42年10月
製造所   川崎
設計比重  0.88
タンク容積 39.8m3
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
●上廻り
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク直径 2,200mm
タンク長さ 10,900mm
熱絶縁   グラスウール厚さ100mm
付帯設備 加熱管装置

●荷役方式
荷役方式  上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   10系標準形
台枠長さ   12,000mm
BC間距離  8,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ20000形20022の写真

【写真1359】 タキ20000形20022 昭和55年9月22日 伏木駅にて P:吉岡心平