吉岡心平のマーク

タキ19700形19701

私有貨車

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タキ19600形
タキ20000形

 番号
ロット表


タキ19705

 ページ
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特別編257
特別編259

積荷
●構造

入口


 タキ19700形では、今も残っている19704,05が有名だが、今回は既に姿を消した19700〜03のグループを取り上げる。

 タキ19700形は、35トン積希硫酸専用車で、昭和45〜50年に6両が製作された。既に述べたように、希硫酸は濃硫酸を希釈すれば簡単に得られるため、敢えてタンク車輸送するものは、反応の副産物として生じた希硫酸であることが多い。

 タキ19701は昭和45年11月に日車支店で19700〜03からなる4両ロットとして製作された。
 これらの用途は、日東化学工業のメチルメタクリレート製造工程で副生した、硫安を含有する希硫酸を、湯本駅にあったトモエ化学工業の肥料原料として輸送するためであった。

 設計比重は1.4、タンク容積は25.0mであった。ドームレスのタンク体は普通鋼製で、内面には厚さ4mmのゴムライニングが施されていた。寸法は直径1,950mm×長さ9,000mmである。
 台枠は保安度向上以前の日車製化成品タンク車に良く見られる側梁省略タイプで、長さは10,000mmと、当時製作されたタキ5750形と共通設計である。

 落成時の所有者は日本石油輸送KK・常備駅は郡山であった。昭和48年1月に安宅産業KKに移籍し、常備駅も安中に変更された。写真は吉原駅を基地として、カオリン液輸送に使用されていた頃の姿で、タキ23900形と混用されていた。その後安宅の破綻により、昭和52年1月に伊藤忠商事KKに移った。昭和62年5月に廃車となった。


タキ19700形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
19700〜19703 S4511 日車支店 日本石油輸送KK
19704,19705 S5011 日車 日本曹達KK

タキ19700形19701の写真

【写真1258】 タキ19700形19701 昭和49年2月8日 吉原駅にて P:吉岡心平


【特別編258】020824作成、040122R4、040912ロット表追加、050501R4A、060712ロット表R2、090108R4BY、140219R4C。