吉岡心平のマーク

タキ10000形10083

私有貨車

 形式
索引

タキ9900形
タキ10100形

 番号
解説

タキ10068

 ページ
索引

特別編319
特別編321

●積荷
構造

入口


 共同石油は昭和40年、民族系石油会社の大合同で誕生した会社だが、統合されたのは販売・運輸部門で、石油精製部門はこれまで通り会社毎に独立していた。このため社内輸送に専用するタンク車については、共同石油から構成会社にカムバックする例も見られたのである。

 タキ10083は昭和42年11月東急で10074〜83からなる10両ロットの一員として製作された。東急製のタンク車とは奇異に聞こえるかもしれぬが、当時東急は帝車と並び石油系タンク車を多数製作していたのである。また昭和54年にタキ35000形を改造したタンク外部加熱の試作車が、便宜的に本形式に編入されるまでは、本形式のラストナンバーであった。

 設計比重は0.85・タンク容積は41.2m3で、直径2,200mm・長さ11,250mmの太い普通

鋼製のタンク体が特徴であった。タンク内部には加熱管装置があり、ドームは小判型であった。
 台枠は、高張力鋼製のハット断面の中梁を用い、側梁を省略した10系独特のもので、長さは12,000mmであった。ブレーキ装置は、本形式で(タキ10084を除き)唯一積空ブレーキを装備したロットとして記憶されるが、台車は相変わらずTR41Cであった。

 落成時の所有者は共同石油KK・常備駅は水江町であった。写真のタキ10083は昭和62年9月にタキ9996とタキ45000形11両と共に、日本鉱業KKに異動し、北袖駅常備となった。その後、会社名は平成4年5月に日鉱金属KKを経て、平成7年5月にKKジャパンエナジーと変り、平成8年7月に廃車となった。なお本ロットの他の9両は共同石油のまま、昭和60年から平成4年にかけて全て廃車となっている。


タキ10000形10083の写真

【写真1320】 タキ10000形10083 昭和63年1月17日 北袖駅にて P:吉岡心平


【特別編320】021210作成、030627リンク追加、040509R4、050223R4A、070404リンク追加、070707R4A2、
080930R4BY、100925R4B。