吉岡心平のマーク

タ1000形1046

私有貨車

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タ900形
▼タ1100形

 番号
[ロット表]

タ1032

 ページ
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特別編296
特別編298

積荷
●構造

入口


 色々なしがらみから、本来は別形式とすべき車両が一形式に纏められている場合がある。今回取り上げたタ1000形もその一例で、12トン積石油類専用車が基本だが、11トン積ベンゾールやガソリン、はたまたクレオソート専用車までが混在していた。

 タ1046は11トン積ベンゾール専用車で、昭和27年2月に若松車両でタム1149を改造した。種車はタム100形15トン積濃硝酸専用車で、同時にタ1044,45もタム1146,48から改造されている。石油類時代がまったくない点からは、いわば確信犯と言える。
 改造では、従来のアルミ製タンク体は廃却し、普通鋼製のものを新製した。無理やり荷重を15トン

に拡大しなかったため余裕のある設計で、タンク寸法は種車時代と殆ど同一である。このためタンク受台も、種車のものを流用したようだ。
 台枠以下も種車のものをそのまま転用した。このため新設された液出管は、在来のブレーキ装置との干渉を避けるため、異様に低い位置に設置されている。

 落成時の所有者は、「三菱」の商号が使用禁止中だったため日本化成工業KK・常備駅は黒崎であった。その後社名は、昭和27年11月に三菱化成工業KKへ復帰した。ヨンサントウは、無事2段リンク改造を受け切り抜けている。同社所有のタム3250形と一緒にベンゾール輸送に使用されていたが、廃車となった。


【特別編297】021031作成、021104リンク追加、040116R4、050515R4A、070827R4A2、090330R4BY。

タ1000形1046の写真

【写真1297】 タ1000形1046 P:吉岡心平所蔵