吉岡心平のマーク

タキ1900形11972

私有貨車

 形式
索引

タキ1800形
タキ2000形

 番号
[ロット表]

タキ11931
タキ31975

 ページ
索引

特別編290
特別編292

積荷
●構造

入口


 橋本さんのリクエストは、小野田が所有していたタンク体の太いタキ1900形である。

 タキ11968〜76の9両は昭和42年5月川崎で製作された。本形式では14ロット目で、小野田セメントKKが初めて製作したタキ1900形として記憶される。
 このロットの特徴は、設計比重が1.10と一般車の1.25より大幅に低くなった点にある。このためタンク容積は36.4m3と、一般車の32.0m3より一割強大きくなった。タンク形態は従来と同様のFK2タイプ異径胴だが、両端直径は2,300mmと一般車より200mm太く、長さも9,200mmと100mm長くなった。

 荷役装置はエアスライド方式だが、タンク体が太くなったため空気配管の配置に苦慮し、台枠側梁を密閉することで配管に代える新機軸を開発・採

用した。
 台枠長さは一般車と同じ10,000mmだが、タンク体が太い分だけ台車が両端に寄り、BC間距離は300mm拡大し7,000mmとなった。また、これ以前に製作されたタキ1900形の台枠側梁は、250mmチャンネルを使用していたが、太くなったタンク体に支障するため、断面を細くして200mmチャンネルとした。その後、この設計は一般車にも適用され、タキ1900形の標準となった。

 落成時の所有者は小野田セメントKK、常備駅は相模鉄道厚木であった。扇町からのセメント輸送に使用されていたが、運用廃止によりタキ11971を除く8両は平成元年4月に川島に異動した。その後、平成6年10月には合併により社名は秩父小野田KKとなったが、平成9年5月に廃車となった。一方、川島に異動しなかったタキ11971は、平成元年11月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和43年7月
製造所   川崎
設計比重 1.1
タンク容積 36.4m3
タンク形態 異型胴形ドームレス
●上廻り
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板・鏡板4.5mm
タンク両端直径 2,300mm
タンク長さ 9,200mm

●荷役方式
荷役方式  エアスライド方式
●下廻り
台枠形式   中梁省略形
台枠長さ    10,000mm
BC間距離   6,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD254−305形
台車       TR41C形

タキ1900形11972の写真

【写真1291】 タキ1900形11972 昭和55年2月2日 相模鉄道厚木駅にて P:吉岡心平


【特別編291】021021作成、021116リンク追加、040509R4、070630R4A2、090501R4BY、110824諸元追加+R4C。