吉岡心平のマーク

タキ1800形1801

私有貨車

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タキ1700形
タキ1900形

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[ロット表]


タキ1803

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第147週
第149週

積荷
●構造

入口


 今回はベンゾールタンク車の中でも、変り種を紹介しよう。

 ベンゾールの特徴の一つに、融点が低く寒冷地で凍結する点がある。このため北海道や積雪地帯で運用される車両には、加熱管や温水ジャケットを装備した車両も見られたが、ここで取り上げるのは更に酷寒地向として、保温用のキセを装備した車両である。

 昭和27年、富士製鉄室蘭では、ベンゾール初の30トン車として、新形式タキ1800形を3両増備した。写真のタキ1801は飯野製であったが、

僚車の1800は三菱、1802は日車本店で競作されている。
 これらに特徴的なのは、前述したようにタンク周囲に保温用のキセを持つことであった。キセ形状はメーカー毎に異なるが、中でも飯野製の本車はのっぺりとしたキセと頂部が張り出したドームなど、一風変わった外観で有名であった。

 所有者は富士製鉄・常備駅は東室蘭で、昭和45年7月以降は、八幡・富士合併により新日本製鉄KK所有となった。本車を含む3両は昭和54年6月に廃車となったが、廃車後も暫くは構内輸送用として使用されていたようである。


■主要諸元
製造年   昭和27年5月
製造所   飯野
設計比重  0.88
タンク容積 34.5m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9mm・鏡板12mm
タンク直径 1,960mm
タンク長さ 11,700mm
熱絶縁   厚さ25mm岩綿
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      12,500mm
BC間距離  9,000mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41A形

タキ1800形1801の写真

【写真148】 タキ1800形1801 昭和49年7月25日 東室蘭駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第27巻に「P01606」として収録されています。


【第148週】030629作成、040504R4、041219R4A、071229R4A2、080814R4BY、130819諸元追加+R4C。