吉岡心平のマーク

シム200形215

私有貨車

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シム20形
シム1000形

 番号
[ロット表]


シム219

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特別編216
特別編218

積荷
●構造

入口


 今回紹介するのは、「小さな」大物車だ。
 大物車のジャンルのひとつに、車両メーカー所有で荷重が10〜15トンと小さい弓形梁式大物車がある。これらは自社で製作した路面電車の輸送用(所謂乙種車両輸送)で、通常の弓形梁式大物車と異なり、荷重を低床部でなく高床部で負担するため、低床部の高さは思いのほか高く、また車体幅が狭いことが特徴であった。

 シム215は15トン積の弓形梁式大物車で、落成時はシム1形15であった。メーカーは日立で、同形車は4両あり、シム11,12が昭和23年7月、15,16は昭和24年後半に製作された。常備駅は同社笠戸工場の最寄駅である下松であった。
 全体として日車所有のシム1〜10をモチーフとしたようで、台枠長さは15,800mm、BC間距離

は10,950mmとこれに近い。車体幅は2,050mmと極めて狭く、写真で判るように側面は台車より内側だ。車体から張り出した端梁は後から追加されたようだ。台車は古典的菱枠タイプのTR16であった。僚車であるシム16は、昭和37年にモノレール輸送用車体を新製し、シム18、19と共に一時期はモノレールの車体輸送に充当された。

 ヨンサントウでは、シム1形は一旦65km/h指定となったが、昭和44年2月に台車がTR20とTR41の車両はシム1形のまま75km/h指定となった。一方シム15など、TR16や日立C−1台車を装備した6両は、特殊構造車として65km/hのまま残されたため、識別の意味で形式はシム200に、番号は原番号+200に改番された。その後も、化学工場向タンクなどの輸送に使用されていたようだが、昭和50年3月に廃車となった。


●改番前形式 シム1形15(特別編512) 昭和24年日立製、ヨンサントウの改番前。


【特別編217】020607作成、020903リンク追加、031208リンク変更、040505R4、040730リンク追加、050411
R4A、090408R4BY。

シム200形215の写真

【写真1217】 シム200形215 昭和48年8月10日 周防富田駅にて P:吉岡心平