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タキ21800形21801 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
小生のようなおぢさん貨車ファンには、タキ二万台イコール新車との印象が強いが、最近では過去帳入りした形式が多くなってしまった。 タキ21800形は35トン積トリクロルエタン専用車で、日立で昭和46年と48年に一両づつ製作された。この積荷のタンク車は、本形式が唯一無二である。積荷は有機塩素系の溶剤で、低毒性脱脂剤として、一時期はトリクロールエチレンの代りに賞用されたことも、今では遠い記憶である。 タキ21801は昭和48年2月日立製で、基本設計は昭和46年製のトップナンバーを踏襲した。設計比重は1.3で、塩素系溶剤ではトリクロールエチレンの1.46より低く、塩化メチレンに近い。 |
外観・構造は物性の類似したトリクロールエチレンの専用車に酷似するが、比重の関係でタンク体は一廻り大型だ。タンク材質は純度保持のためステンレス鋼製で、缶体補強環は塩素イオンによる溶接部の腐食を考慮してタンク外側となった。荷役方式は上入れ下出し方式だが、荷卸し時に流入する空気の水分による腐食を防止するための吸湿装置が、タンク体上に設けられている。下廻りは標準的な構造だ。 落成時の所有者は東洋曹達工業KK・常備駅は周防富田で、常備駅名は昭和55年1月に新南陽、会社名は昭和62年9月に東ソーと各々変更された。運用先は芝浦にあったストックポイントであったが、平成元年3月に廃車となった。 |
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【特別編216】020604作成、040203R4、050315
リンク変更、050501R4A、070722ロット表R3追加+R4A2、 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 落成時の所有者 |
1 | 21800 | S4612 | 日立 | 東洋曹達工業KK |
2 | 21801 | S4802 | 日立 | 東洋曹達工業KK |
【写真1216】 タキ21800形21801 昭和50年3月8日 周防富田駅にて P:吉岡心平