タキ300形4584 |
私有貨車 |
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●積荷 |
■入口 |
田村さん他のリクエストにお答えして、鳥取行のB767の機中で、この解説を書いている。 タキ4586(特別編53)の解説で、「川崎で製作されたタキ4583、84も、これと甲乙つけがたい変形車で、細いタンク体とマジンガーZタイプのプロテクターのコントラストが何とも奇妙・・」と書いたら、読者からリクエストが殺到した。小生自身まともな写真がなく困っていたが、この度遠藤さんから写真を提供頂いた。かくしてここにタキ4583、84の全貌を紹介する。 タキ4583、84は昭和50年9月川崎で製作された30トン積濃硫酸専用車である。タキ300形の新製車としては13年振りだったので、当時のファン達は、これが公報に掲載された時は、みな我が目を疑ったものだ。 |
設計比重は1.84で、次ロットのタキ4585,86が1.6と低くなったのとは対照的だ。タンク材質はタキ300形で初めて耐候性高張力鋼となり、形状はドーム付の直円筒タイプとされた。タンク直径は1,550mmと異様に細く、長さは8,930mmと長い。何故ここまで長くしたのかは皆目不明だが、台枠長さが10,000mmとなった所を見ると、余剰化した際は希硝酸か濃硝酸タンク車に転用するつもりだったのかもしれない。なお、ドーム周囲に見える板状のプロテクタが、人気アニメの巨大ロボットに似ていた事が、マジンガーZと呼ばれる所以である。 所有者は宇部興産KK・常備駅は宇部港であった。僚車のタキ4583は昭和60年6月、一足先に廃車となり、本車は昭和60年12月、ドームレスのタキ4585、86と一緒に廃車となった。 |
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【写真1193】 タキ300形4584 昭和56年8月16日 宇部港駅にて P:遠藤文雄
【遠藤さんから貴重な写真を提供して頂きました】