吉岡心平のマーク

タム3250形3318

私有貨車

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タム3200形
タム3400形

 番号
[ロット表]

タム3315
タム3320

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特別編169
特別編171

積荷
●構造

入口


 三菱大夕張鉄道保存会会長である奥山さんから、北海道炭鉱汽船の私有貨車についてリクエストを頂戴した。同社は大正時代にコト6960M44形7トン積小型ボギー無蓋車を6両、昭和20年代末からタム3250形15トン積ベンゾール専用車を2両所有していた。今回はこのうちタム3250形について取り上げる。

 タム3250形は昭和24〜35年にかけて3250〜3286、3290〜3335の83両が製作され、このうち北海道炭鉱汽船KKではタム3318、3323を所有していた。共に新潟製である。ちなみに同社はタム3250形83両中34両を製作した最多製作メーカーであることから、同社製はタム3250形の標準タイプと言うことが出来よう。

■タム3318→23318
 タム3318は昭和29年10月新潟で製作された。同社製では後期タイプで、一風変わったタンク受台が珍しい。蒸気加熱管を装備し、片側の鏡板には点検蓋がある。ドーム上部を一周した手摺は、当時の新潟製タンク車の特徴で、タキ1800・3500形などにも見られる。

 常備駅は若菜で、ヨンサントウでは1段リンクのまま北海道内封じ込め車となり、昭和43年8月にタム23318へ改番された。昭和51年4月、常備

駅は鹿ノ谷に異動し、昭和54年1月に廃車となった。

■タム3323→23323
 昭和30年2月新潟製。タム3318の増備で、外観・構造は変わらない。なお本車はタム3250形で最後の1段リンク車として製作された。写真ではタンク踏板上に手摺があるが、タム3319と23319との比較で判る通り、後天的に追加されたものと思われる。

 その後の変遷はタム3318と同一で、北海道封じ込め、常備駅変更そして車籍除外の日付は両者同一である。

■タム3319→23319
 北一産業KKの所有車だが、若菜駅に常備されていたので取り上げた。昭和29年10月新潟でタム3318と一緒に製作され、写真3のように3318と良く似ているが、蒸気加熱管は装備されていない。このためタンク実容積は18.5m3と0.2m3大きくなっている。

 常備駅は最後まで若菜で、社名は昭和41年2月に北一産業運輸KKに変更された。昭和43年8月にタム23319に改番され、昭和57年6月に廃車となった。


タム3250形3318の写真

【写真1170の1】 タム3250形3318 吉岡心平所蔵

タム23250形23323の写真

【写真1170の2】 タム23250形23323 昭和49年10月15日 若菜駅にて P:尾崎寛太郎

【尾崎さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タム3250形3319の写真

【写真1170の3】 タム3250形3319 吉岡心平所蔵

タム3250形23319の写真

【写真1170の4】 タム23250形23319 昭和49年10月15日 若菜駅にて P:尾崎寛太郎

【尾崎さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編170】020223作成、021104リンクを変更、040420R4、050425R4A、070923R4A2、081128R4BY、130704R4C。