吉岡心平のマーク

タム3250形3315

私有貨車

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タム3200形
タム3400形

 番号
[ロット表]

タム3309
タム3318

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第136週
第138週

積荷
●構造

入口


 今回紹介するのは、タム3250形ベンゾール専用車の中でも珍しいメーカーの車両である。

 タム3315は昭和29年3月近畿車両で製作された。一ロット一両であった。私有貨車にちょっと詳しい方ならば、同社製のタムでは「味タム」を思い出すに違いない。ところが近車製の汎用タムはむしろ珍しい存在なのであった。

 外観・構造は一風変わっている。まず車体が標準的なグループより0.5m程度長い。
 タンク体は普通鋼製で、直径1,800mm・長さ7,600mm、簡易な加熱管が装備されている。

 タンク踏板のステーが奇妙な形なのは、どうしてだろうか。タンク受台は、戦前に汽車会社製が用いていたものと酷似している。
 台枠は標準的な平形で、長さは8,400mm・軸距は4,500mmと長大である。走り装置は1段リンク式で落成後、ヨンサントウで2段リンク改造を受けた。

 所有者は染料メーカーの由良精工KKで、常備駅は和歌山であった。社名は昭和30年11月に本州化学工業KKとなった。常備駅は昭和34年1月に東和歌山、昭和39年7月に紀三井寺と変わり、昭和58年8月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和29年9月
製造所   近畿
設計比重 0.8
タンク容積 19.0m3
タンク形態 直円筒(S1形)ドーム付
●上廻り
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,800mm
タンク長さ 7,600mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
台枠長さ   8,400mm
BC間距離  4,500mm
留置ブレーキ 片側
空気ブレーキ KD203形
走り装置   リンク式→2段リンク式

タム3250形3315の写真

【写真137】 タム3250形3315 昭和49年12月 浪速駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第24巻に「P01437」として収録されています。


【第137週】030413作成、040228R4、050425R4A、071125R4A2、090504R4BY、120217R4C、121118諸元追加。