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タキ8650形8651 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
液体を運ぶのがタンク車だが、時には固体を運びたい場合もある。通常このような時は水に溶かすのだが、今回紹介するタンク車は油に溶かしているのが面白い。 タキ8650形は30トン積潤滑油添加剤専用車で、積荷は潤滑油の特性向上のため、少量添加される「鼻薬」。成分はジアルキルジチオフォスフェート亜鉛やアマイド化合物で、潤滑油と混ぜることを考慮して、鉱物油に溶かして輸送した。もともとの油が高粘度なので、積込みや荷卸しでは80℃に暖めて行なうとされる。 タキ8651は昭和42年8月に日車で製作された |
もので、前年製のトップナンバーの増備車である。タンク体は中央がスウェイバックしたV2タイプで、タキ8350形のトップと良く似た形態だ。このことからも積荷の粘度が高いことが伺われる。写真からは、手前側の鏡板に設置された加熱管装置が良く判る。 落成時の所有者は日本ルーブリゾール有限会社・常備駅は武豊で、我国タンク車史上唯一の「有限会社所有のタンク車」であった。写真119の2は富士川橋梁流失事故で、東海道本線が不通になったため、北陸本線経由で迂回中の姿である。昭和58年12月に廃車となり、碧南市駅で解体された。 |
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●同一専用種別 タム9100形9100 昭和42年新潟製で、15トン積。 タキ11800形11800 昭和43年新潟製で、35トン積。 【特別編119】011026作成、011126写真1119→1119の2、写真1119の1追加、020714リンク追加、040114R4、050210ロット表追加+R4A、060824ロット表R2、070703R4A2、070824ロット表R3。 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 落成時の所有者 |
1 | 8650 | S4106 | 日車本店 | 日本ルーブリゾール工業有限会社 |
2 | 8651 | S4208 | 日車本店 | 日本ルーブリゾール工業有限会社 |
3 | 8652,8653 | S5111 | 日車 | カロナイト化学KK |
4 | 8654,8655 | S5405 | 川崎 | カロナイト化学KK |
【写真1119の1】 タキ8650形8651 昭和49年5月30日 武豊駅にて P:吉岡心平
有限会社時代の姿である。
【写真1119の2】 タキ8650形8651 昭和57年10月9日 青海駅にて P:吉岡心平