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タサ6100形6101 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
塩素系炭化水素ほど毀誉褒貶の激しい化成品はないだろう。ガソリンに代わる不燃性溶剤としてもてはやされたが、その後身体に及ぼす悪影響が表面化し、果ては「地球の敵ナンバーワン」として止めを刺された格好である。 タサ6100形は20トン積塩化メチレン専用車で、昭和45〜49年にかけて4両が日立・富士重で製作された。積荷はもともと安定だが、水分があると分解して微量ながら塩酸を生じる性質があり、貨車設計は空気中の湿気との戦いであった。 |
だ。吸湿を嫌う積荷は、地上側で乾燥空気ないし窒素ガスを用意するのが本筋だが、本形式の荷卸しは駅頭でローリーに積替えたため、貨車自身に自空気を乾燥するための装置を搭載した。タンク上部に見える円筒形のものが吸湿筒で、中にはシリカゲル等の吸湿剤が入っている。2本あるのは、乾燥剤の再生時に切り替えて使うためだ。 なお積荷は全く異なるが、タム9500形とは同一メーカーでほぼ同時期に製作されたため、外観上の類似点か多々見られる。 |
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●関連形式 タム9500形9500 S4603日立製で、同時期製でスタイルの酷似した形式の例。 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 落成時の所有者 |
1 | 6100,6101 | S4502 | 日立 | 信越化学工業KK |
2 | 6102 | S4709 | 日立 | 信越化学工業KK |
3 | 6103 | S4905 | 富士重 | 信越化学工業KK |
【写真1120】 タサ6100形6101 昭和56年12月27日 安治川口駅にて P:吉岡心平