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タキ1100形1103 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
昔むかし、謎めいた形式のひとつにタキ1100形があった。見掛けはタキ3000形なのに長さが少々短かい。荷重は28トンと半端で、両数も僅か5両だけ・・・ 25年の貨車研究を経て辿り着いた回答は、「ソ連向タンク車の国内転用」である。昭和24年当時、新潟鉄工で製作されていた樺太向35m3重油タンク車である「N3500形」の余剰車を、私有貨車として仕立てたものだ。余剰理由が注文流れか見込み生産かは定かではないが、終戦までは国鉄の一部だった樺太向のため、一見しただけでは違和感のない設計である。輸出された20両はTR |
24台車を使用したが、本形式は当時のニューモードだったTR41を装備した。 所有者は日本石油KK・常備駅は秋田港から入江を経て、名鉄線の大貨物駅である名電築港となった。昭和41年1月の名古屋臨海鉄道開業で同駅は複数の駅に分割され、日本石油の所有車は汐見町駅常備となった。晩年は半端な荷重も災いして、使用頻度は少なかったようで、老人の病院通いではないが、姿を見せるのは写真のように検査の時位であった。昭和56年3月、享年32歳で廃車となっている。 |
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●関連形式 タキ300形334 こちらはTR24台車を流用したと思われる車両。 |
【写真1103の1】 タキ1100形1103 昭和51年3月16日 東港駅にて P:吉岡心平
【写真1103の2】 N3500形の廃車体 日時場所不明 P:十河敬寛
樺太で発見された廃車体。上の写真と見比べて欲しい。
【十河さんから貴重な写真を提供して頂きました】